記憶回路

犬猫飼い、漁港好き、旅好き、東京在住の写真屋MASAYAのブログ

カレーと牛丼の出会いの思い出

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20代半ばの頃、少しだけ住んだ練馬で良く行っていた個人経営の蕎麦と牛丼のお店でカレーと牛丼のセットを覚えた。

見た目は写真の様に別盛りではなく、皿に盛ったご飯に半分づつ合い盛りしてあり、その店では「合い掛け」と呼んでいた気がする。

まだ当時は吉野家が一強でメニューも牛丼のみだった時代、初めて見たそのカレーと牛丼の合い盛りに違和感を覚えつつも興味本位で頼んでみた。

出てきた料理の牛丼部分をまずは食べてみた、長い時間が経った今でもまだはっきり覚えているほどそれはマズかった…ほんのり甘しょっぱく牛肉の匂いが少しするパサつき気味の肉とタマネギ、あああ…と思いつつ今度はカレーを口にする、こちらは良くありがちな業務用カレールーのカレー、不味くは無いが美味くもない。

ああ、失敗したな…と思いながら、カレーと牛丼の境界線の辺りをスプーンですくい口に運んだ。

あれ?美味いじゃん、コレ。

そうなのだ、このメニューは混ぜてこそ本当の姿になるのだ、しかも予め混ざっているのではなく、自分で混ぜてから食べるので肉がカレー味になり過ぎず丁度いいし、カレーにも牛丼の風味が隠し味になって美味い。

こんな食べ方もあるんだな…と、そのあと練馬にいる間は何度も通ったのだった。そして練馬を離れて数年後、店の前を通るとその汚い雑居ビルは消え、小綺麗なビルが建っていて店はどこにも見当たらなくなっていた。

平成ヒトケタの頃の懐かしい思い出なのである。